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SNS広告の効果測定の方法と注意点、費用対効果を最大限にするコツ

SNS広告を運用しているものの「測定の方法がいまいちわからない」という方や「効果測定の手順が知りたい」という方に向けて、当記事ではSNS広告の効果測定について解説していきます。SNS広告の効果測定を行う際の注意点や費用対効果を最大にするコツなども多数ご紹介していきます。

SNS広告の測定と指標

SNS広告を運用する際に活用する主な測定の指標は以下の3つです。

  • 認知
  • 誘導
  • 獲得

KPIの設定や測定時の項目となるため、それぞれについて詳しく理解していきましょう。

認知

SNS広告でまず測定しなければならないのが「認知」という指標です。

認知には、インプレッション(IMP)・インプレッション単価(CPM)・リーチ・フリークエンシーが含まれており、それぞれの内容は次のとおりです。

  • インプレッション(IMP):広告記事を表示した回数
  • インプレッション単価(CPM):1,000回表示されるごとにかかる広告費
  • リーチ:ユーザーが広告記事をみた・訪れた回数
  • フリークエンシー:1人のユーザーが広告をみた回数

インプレッションは広告を表示した回数のため、同じユーザーに何度も表示した場合、その都度+1回とカウントされます。

しかしリーチは何人のユーザーが広告をみたかという回数のため、1人のユーザーが2回以上広告記事を見た場合でも、合計で1回とカウントされます。

インプレッションとリーチは一見して似たような指標内容と思われがちですが、異なることを覚えておきましょう。

インプレッション単価は「広告費÷広告の表示回数×1,000」で求められ、インプレッション課金形式の場合、単価が高いほど広告費にかかる費用は大きくなりやすいです。

また、フリークエンシーは1人のユーザーに対して何度広告を表示しているかを確認できる指標です。あまりに多いとユーザーにしつこいと思われてしまうため、広告表示に制限をかけたい場合はフリークエンシーキャップという設定を行いましょう。

誘導

認知の次にユーザーが起こすアクションの指標となるのが「誘導」で、クリック数・クリック率(CTR)・クリック単価(CPC)などが含まれています

クリック率は、広告をみたユーザーの中からどの程度のユーザーがクリックしてランディングページに飛んだかの割合を確認できます。

クリック単価は1クリックにかかる広告費のことで、計算方法は「 広告費÷クリックされた回数」です。クリック課金形式の場合、クリック単価が高いことで費用がかさんでしまいます。そのため、適切なターゲットとなっているか・コンバージョンはきちんと出ているかを確認して費用対効果を抑えることが大切です。

獲得

3つ目の指標は、ユーザーが自社サイトで商品を購入する・申し込むなどの成果に繋がる行動を起こす「獲得」です

コンバージョン(CV)・コンバージョン率(CVR)を指し、SNS広告での成果に繋がる部分でもあります。

コンバージョン数は商品購入や申し込みなど目的を達成した数のことをいいます。

コンバージョン率はユーザーが広告サイトにアクセスした回数のうちどの程度のユーザーが成果に繋がっているかを表す指標です。

獲得のKPIが低いと成果があまり出ておらず赤字になる可能性もあるため、数値が低い傾向にある場合は早めに対処を行いましょう。

SNSごとの効果測定指標

効果測定の指標はSNSの媒体によって少しずつ異なります。

SNSごとの指標を事前に理解しておくことで、効果測定を実際に行う際にもわかりやすくKPIを出しやすいです。ここでは、6大SNSについて詳しく解説いたします。

LINE広告

LINE広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • クリック数、クリック率、クリック単価
  • コンバージョン数・コンバージョン率
  • アプリインストール数・アプリインストール率
  • アプリエンゲージメント数
  • LINE友だち追加数

コンバージョンがアプリインストールとなっている場合は、アプリインストール数の測定は必要ありません。また、アプリに関連しない広告を配信する場合はアプリインストールやエンゲージメントの測定は不要なため、目的に合った指標の効果測定を行いましょう。

Twitter広告

Twitter広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • クリック数、クリック率、クリック単価
  • エンゲージメント率
  • コンバージョン数・コンバージョン率

クリック数はいいねやリツイートなどさらに細かい種類に分かれますが、クリック率はランディングページへのURLをクリックした回数で計算します。

また、Twitter広告では目的に応じた結果を確認できるため、インプレッション数・アプリインストール数など目的に合わせた項目を測定しましょう。

Instagram広告

Instagram広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • クリック数・クリック率・クリック単価
  • インプレッション数・インプレッション単価
  • コンバージョン数・コンバージョン率
  • リーチ

その他の広告と基本的に同じですが、リーチを確認することも忘れてはいけません。

リーチは広告をみたユーザーの数ともいえるため、どの程度のユーザーに広告が届いているかを確認できる指標になります。

インプレッション数が多くリーチが少なければ、同じユーザーに何度も広告表示が行われていることになり、多くのユーザーに広告配信ができていないため、ターゲティングの見直しが必要です。

Facebook広告

Facebook広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • クリック数・クリック率・クリック単価
  • インプレッション数・インプレッション単価
  • コンバージョン数・コンバージョン率
  • リーチ
  • フリークエンシー

Facebookではリターゲティング設定などが可能なため、広告を同じユーザーへ何度も表示してコンバージョンへ繋げられます。

しかし、同じユーザーに広告表示していても成果が得られない場合は設定方法を見直す必要があるため、フリークエンシーについても定期的に測定を行いましょう。

TikTok広告

TikTok広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • 視聴回数・視聴維持率・視聴完了率・視聴単価
  • インプレッション数・インプレッション単価
  • クリック数・クリック率・クリック単価
  • エンゲージメント数・エンゲージメント率
  • コンバージョン数・コンバージョン率

TikTokは動画の視聴回数や視聴率などが含まれます。

視聴回数が多くても視聴維持率が低ければユーザーが途中で離脱している状態のため、ターゲティングや広告内容の改善が必要となるでしょう。

アプリインストールが目的の場合は、インストール率などの測定も行いましょう。

YouTube広告

YouTube広告の主な効果測定指標は次のとおりです。

  • 視聴回数・視聴率・視聴単価
  • インプレッション数・インプレッション単価
  • クリック数・クリック率・クリック単価
  • 再生率
  • チャンネル登録者数

YouTubeも動画を視聴した回数や視聴率などが含まれます。

視聴率は視聴回数をインプレッション回数で割ると計算が可能で、広告表示されているユーザーがどの程度自社広告に興味を持って視聴しているかを確認できます。

動画広告はスキップ機能がありますが、ユーザーが広告を最後まで視聴したら再生率は100%、半分までしかみていなければ50%と数値化が可能です。

再生率が低いと広告の序盤で飽きがきている・広告商品に惹かれない・ターゲットが違うなどの問題点が考えられるでしょう。

SNS広告の効果測定の流れ

効果測定を行う前にはチェックする指標だけでなく流れも知っておくことで、スムーズに測定ができます。

効果測定に無駄な手間や時間をかけないよう、SNS広告を出稿する際は以下の流れをあらかじめチェックしておきましょう。

KGIの設定をする

まずは目標となる数値「KGI」を設定しましょう

効果測定を行う理由の1つとして、目標を達成するために広告配信がうまくいっているかという確認があります。そのためには、達成したい目標値を決めておかなければなりません。

SNS広告を活用したマーケティング戦略を考える際には、目的や目標などを設定しますが、併せて無理のないKGIも決めておきましょう。

KGIを基に、KPIを設定する

KGIを決めたら目標を達成するまでの過程の目標値を決めていきましょう。

中間目標値ともいえるKPIは、広告出稿後1日後・3日後・1週間後・10日後などと細かく設定する必要があります。もちろん毎日でも構いません。細かく定期的にKPIを設定することで、実績数値を入れた際にKPIを達成しているか・未達成かを確認しやすくなります。

未達の場合はなぜ達成できていないのかを考え、広告クリエイティブや出稿設定方法の見直しができるため、早めの赤字対策が可能となります。

現状の調査を基に施策を実行する

KPIを設定し定期的な測定を行ったら、必ずデータ化していきましょう

毎日の数値をデータ化することでKPIと実績の差や右肩上がりになっているかなどを確認でき、どこを改善すべきかがみえてきます。

改善方法の施策は早めに実行することで、KPIを達成できていなくても挽回できる可能性が高まるため、測定結果を基に早めの施策を実行しましょう。

SNS広告の効果測定を行う場合の注意点

定期的に行う必要があるSNS広告の効果測定ですが、実施する際には注意しなければならない点がいくつかあります。

SNS広告の効果測定を行う場合の注意するポイントについて、詳しくみていきましょう。

適切な指標をモニタリングする

効果測定はさまざまな指標をチェックし数値化・データ化していきますが、目的に合った適切な指標を確認する必要があります。

例えばTwitter広告なら、いいねやリツイートなどエンゲージメントの数や割合をモニタリングし、ユーザーが広告に興味を持っているかを確認しましょう。

YouTube広告の場合は動画再生回数や再生率をチェックすることで、適切なターゲットに広告が届いているかの確認もできます。

アプリインストールが目的ではない場合は、インストール数をモニタリングする必要はありません。

コンバージョン数だけでなく、目的に合った適切な指標を効果測定することで、無駄な手間を省き目標達成へと近づけます。

適切な効果測定ツールで測定する

効果測定には次のような専用ツールを活用すると便利です。

  • Google analytics
  • アドエビス
  • WebAntenna
  • CAMP

Google analyticsは広告閲覧数やユーザーの動きを分析できる無料ツールで、データ探索機能なども搭載されており、既存のテンプレートでデータ化しやすいのが特徴です。

アドエビスはCookieの規制に対応している効果測定ツールで、他のツールよりもコンバージョンなどの正確なデータを取得できます。

WebAntennaは、広告がどの程度コンバージョンに影響しているかというアトリビューション分析を行えます。

CAMPは複数の広告を比較しやすいツールで、どの広告がコンバージョンをアシストしているかをチェックしやすいです。

どのツールも効果測定に役立つため、それぞれの特徴を知って自社にあったツールを活用してみましょう。

SNS利用者層と広告内容のズレに注意

広告出稿する際は目標を決めてターゲットを絞りますが、ターゲットに合わせたSNSを選んでも広告の種類や内容によっては、ターゲットにズレが生じる可能性があります。

SNSの主な利用者層は媒体ごとに異なりますが、若者向けの広告を出稿するためにTikTokを選んでも広告内容がシニア向けとなっていれば若者には響きません。

ターゲットに合ったSNS媒体・広告クリエイティブとなっているか、広告種類はターゲットにきちんと届くものかなど、細かいところまでズレがないかを確認しましょう。

ユニットごとに効果測定をする

効果測定は大きな指標だけでなく、細かい項目をこまめにチェックすることが大切です。

クリックを例にすると、クリック数・クリック率・クリック単価の数値を分析するなど、ユニットごとに効果測定を行いましょう。

クリック・インプレッションなど、大きな枠だけでは改善点がわかりづらいですが、ユニットごとに効果測定を行うことでどこでユーザー離れが起きているのかなどの確認がしやすいです。効果測定の指標を細かく設定することで素早く改善点の把握がしやすいため、現状よりも費用対効果を高くしたり成果を出したりしやすいでしょう。

SNS広告の費用対効果を最大にするコツ

広告を出稿したら、多くの利益を得られるように費用対効果を高くしたいものです。そこで次は、SNS広告の費用対効果を最大にするコツをご紹介します。

少ない広告費で多くのコンバージョンを上げられるような方法をチェックしていきましょう。

キャンペーンの目的を明確にする

広告を配信する目的は目標を達成するためですが、広告を活用してどのように目標を達成したいのかを明確にすることで費用対効果を高められます。例えば、広告配信を行うことはターゲットに商品を購入してもらいたいからという場合が多いでしょう。

この際、ターゲットはどのように広告をみてどのような動きで商品購入の行動を起こすのかなどを考えてみましょう。

上記のようなユーザーの行動は、ターゲットとなるユーザーを架空の人として設定するペルソナを決めることで考えやすくなります。

ペルソナが商品購入を行うことを目的にすることで、広告クリエイティブ・配信種類・ターゲティングを設定しやすくなります。

コンバージョンのハードルを低くする

なかなか商品購入や申し込みに繋がらない場合、コンバージョン数やコンバージョン率が出せずうまくデータ化できない場合があります。

コンバージョンが少ないことにはさまざまな理由がありますが、広告閲覧や広告クリックに比べてコンバージョンのハードルが高すぎる場合も少なくありません。

広告クリックなど他の数字は安定しておりクリエイティブにも問題ないと思われる場合は、コンバージョンを商品購入ではなくお気に入り登録やお友達登録、無料申し込みなどにしてハードルを低くしてみましょう。

コンバージョンも段階を踏んだ設定にすることで、改善点を見つけやすく成果に繋がりやすくなります。

配信ターゲットに合ったSNSを選択する

SNSは主なユーザー層がそれぞれ存在しており、広告配信に合ったSNSを選択することでさらに費用対効果の向上が期待できます。SNS別の主なユーザー層は次のとおりです。

  • LINE:10〜60代
  • Twitter:10〜30代
  • Instagram:10〜30代
  • Facebook:10〜50代
  • TikTok::10〜20代
  • YouTube:10〜50代

幅広い世代へ訴求したい場合はLINE広告、20代30代女性に訴求したい場合はInstagram広告など、利用ユーザーにあったSNSを選択しましょう。

SNS広告運用の代行ならアスタノットへ

SNS広告は効果測定の指標が多くあり、「複雑でわかりづらい」という場合は、アスタノット株式会社へご相談ください。

アスタノットはWeb広告運用のプロが揃っているため、SNS広告へのアドバイスや代行運用を得意としています。

ではここからは、アスタノットの強みを詳しくみていきましょう。

効果測定から改善までワンストップで行います

アスタノットでは、出稿だけでなく効果測定・データ分析・問題点の改善など広告運用を最初から最後まで行います。そのため、SNS広告について知識がない・出稿の経験がないという方も安心して広告運用を行えます。

また、アスタノットなら広告運用をすべてお任せいただけるため、社内のリソースに空きが出やすく他の業務に手をまわしやすいです。

部分的なサポートも可能なため、ご希望に沿った広告運用を行います。

目標設定から一緒に伴走いたします

アスタノットにご依頼いただけば、目標の設定から一緒に行うことが可能です。

目的に応じたベストなKGI・KPIの設定など、ただ単に目標値を設定するだけでなく、過程を考慮した達成できる数値の提案を行います。

目標を達成するためにはどうすればよいのかなどのアドバイスもいたしますので、SNS広告出稿初心者の方もアスタノットへお気軽にご相談ください。

アスタノットのサービスについて

まとめ

SNS広告は効果測定の指標が多いですが、適切な項目をチェック・データ化することで、問題点の把握や費用対効果を高めるための改善が行えます。

自社で効果測定を行ったりSNS広告の運用が難しかったりする場合は、代理店に依頼することも考えてみましょう。

アスタノットはSNS広告だけでなくWebマーケティング全般を得意としているため、広告運用だけでなくマーケティング戦略などのご相談もお受けいたします。まずは、お気軽にご相談ください。

アスタノットに相談する

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