広告を出す際にどの方法で出稿するか迷うことは多く、中でもリスティング広告とディスプレイ広告で悩むという方は少なくありません。そんな広告出稿でお悩みの方に向けて、リスティング広告とディスプレイ広告の違いをわかりやすく解説していきます。
多くの方が気になっているリスティング広告とディスプレイ広告の費用やメリットなども比較していきましょう。
目次
まずはリスティング広告とディスプレイ広告について知ろう
リスティング広告とディスプレイ広告について、「一緒じゃないの？」と思っている方が多くみられますが、広告種類としては全く異なります。
「クリック課金制」を採用しているという点で同じ広告と認識されやすいですが、広告表示される場所や形式などは異なるため、まずは2つの基本的な概要についてみていきましょう。
リスティング広告とは
リスティング広告は「検索連動型広告」と呼ばれ、GoogleやYahoo!などの検索サイトで特定のキーワードを検索したユーザーに向けて、検索結果の上部と下部に広告を表示させる方法です。
広告を出稿するキーワードを自由に決められるため、キーワードの選定によって顕在層向けや潜在層向けの広告を出稿することができます。
キーワードの選定にはSEOの知識が必要ですが、適切なキーワード選定を行えば広告の商品を必要としているユーザーにピンポイントで宣伝ができるため、成果を感じやすいでしょう。
リスティング広告については、リスティング広告とは？広告を出す前に知っておきたい基本的な知識の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告は「コンテンツ連動型広告」と呼ばれることもあり、アプリやWebサイト内の広告枠に画像・動画・テキストのいずれかを組み合わせたバナーを表示させる方法です。
幅広いユーザーに広告を表示できるため、認知度の向上や新規顧客獲得にはピッタリの方法といえます。
ディスプレイ広告については、ディスプレイ広告の費用相場は？費用対効果を高める方法の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。
リスティング広告とディスプレイ広告の違い
リスティング広告とディスプレイ広告の概要についてわかったところで、次はそれぞれの違いをチェックしていきましょう。
Webマーケティングを行う上で欠かせない、ターゲット・費用・クリック率などについても詳しく比較していきます。
広告が表示される場所の違い
リスティング広告が表示される場所は、GoogleやYahoo!など検索サイトでユーザーがキーワード検索を行った際に表示される検索結果画面です。
リスティング広告を出している特定のキーワードをユーザーが検索すると、検索画面の上部か下部に自社サイトのタイトルやサイトの説明文ディスクリプションが表示されます。
続いてディスプレイ広告は、ユーザーがWebサイトやアプリなどのコンテンツページを開くと広告が自動で表示されます。
例えば、コラムページを開いたら右側に画像とテキストを活用したバナーが表示されたり、ニュースアプリを開いたら下部に動画バナーが表示されたりします。
ターゲットの違い
それぞれの広告はターゲットが異なり、リスティング広告は潜在層と顕在層どちらでも、ディスプレイ広告は潜在層への宣伝が向いています。
リスティング広告は出稿するキーワードを自身で決められるため、キーワードの選定次第では広告商品の購入を検討している顕在層に向けて広告表示が可能です。
もちろんキーワードの選定を潜在層向けに変えれば幅広いユーザーにアプローチできるため、リスティング広告は潜在層・顕在層どちらにも宣伝できる方法といえるでしょう。
一方でディスプレイ広告が潜在層に向いている理由としては、コンテンツに合わせたバナー表示広告のため、コンテンツを利用しているさまざまな人の目に留まります。
リスティング広告のように特定のキーワードを検索せずとも広告をユーザーにみてもらえるため、自社や自社商品のことを知らなかったユーザーにも知ってもらいやすいのです。
広告形式の違い
リスティング広告は、検索結果画面では画像や動画は表示されず、タイトルやサイト説明文のテキストのみでユーザーに自社サイトをアプローチします。
一方ディスプレイ広告は、画像または動画×テキストを活用し、広告枠の中でユーザーへ自社商品のアプローチを行います。
どちらもユーザーにクリックしてもらうためにアプローチする点は同じですが、文章での訴求と動画や画像を使ったアプローチという違いがあります。
リターゲティングの有無の違い
リスティング広告はリターゲティングができず、ディスプレイ広告はリターゲティングができます。
リターゲティングとは、自社サイトを一度でも訪れたことがあるユーザーに向けて広告を表示する手法です。
リスティング広告は、キーワードを検索しないと広告をユーザーに表示させられません。
しかし、ディスプレイ広告はリターゲティング設定を行えば、自社商品をすでに認知しているユーザーに向けて広告配信も可能となります。
費用（クリック単価）の違い
リスティング広告のクリック単価相場は50円〜1,000円ほどですが、キーワードによっては5,000円を超える可能性もあります。
検索する人が多いキーワードは広告出稿の競合が多く、クリック単価が高くなっています。
それに比べて、ディスプレイ広告のクリック単価相場は50円〜100円で、クリック単価の費用だけみるとディスプレイ広告の方がかなり安価に感じられます。
しかし、ディスプレイ広告の方がコンバージョン率が低い傾向にあるため、どちらの方が費用対効果が良いかは広告出稿の設定によって異なるでしょう。
クリック数の違い
リスティング広告は広告出稿を行うキーワードによってクリック数が大きく変動します。
潜在層向けのキーワード選定を行い広告出稿するのであれば、たくさんのユーザーに検索されやすくクリック数は上がるでしょう。
しかし、顕在層向けの広告出稿を行った場合、そもそも検索するユーザーが少なくなるためクリック数は下がる傾向にあります。
ですが適切な顕在層向けのキーワード選定を行えば、クリック数が少なくても、比較的高いコンバージョン率が見込めるため、リスティング広告で費用対効果が高い成果を上げられるでしょう。
一方でディスプレイ広告はたくさんの人の目に留まるため、高いクリック数が期待できます。
しかし商品購入を強く検討しているユーザーばかりがクリックするわけではないため、クリック数ほどの高いコンバージョン率は期待できません。
リスティング広告のメリット
次はリスティング広告の良い点をご紹介していきます。
- 検索欄の目立つところに表示できる
- 顕在層にダイレクトに訴求できる
- ディスプレイ広告に比べてCVRが高い
ではリスティング広告のメリットについて、詳しくみていきましょう。
検索欄の目立つところに表示できる
検索サイトを利用するユーザーは、検索したキーワードに対してすぐに解決する情報を求めているため、多くの人が検索結果画面の最初に目につく上位サイトをクリックします。
そのため、検索するユーザーが多いキーワードに対してリスティング広告を出している場合、クリック数も多く見込めるでしょう。
リスティング広告は出稿したらすぐにユーザーへ配信できるため、ターゲットに合わせたキーワードの選定を行えばすぐに広告の効果を感じられます。
顕在層にダイレクトに訴求できる
広告を出稿するキーワードを顕在層が検索するようなワードにすることで、商品購入を本格的に検討している・もう商品を購入することは決めているというユーザーにピンポイントで訴求できます。
広告を顕在層に向けてダイレクトにアピールすることは、無駄なクリックを省き商品購入や申し込みに繋げ、コンバージョン率を上げることができます。
キーワードの選定にはSEOの知識が必要ですが、無駄なクリックを省きコンバージョン率を上げることは広告費を抑えて利益を上げられることに繋がるため、高い費用対効果を感じられるでしょう。
ディスプレイ広告に比べてCVRが高い
リスティング広告はディスプレイ広告など他の広告方法に比べると、CVR（コンバージョン率）が高い傾向にあり、広告の成果を感じやすいです。
しかし、リスティング広告だから必ずコンバージョン率が高いというわけではありません。
潜在層向けだとコンバージョン率が低くなる傾向にあり、検索ボリュームが少なすぎれば検索するユーザーがおらずクリックすらされません。
- 顕在層向け
- 検索するユーザーが一定数いる
上記のように広告成果を上げるための適切なキーワードの選定を行うことで、高いコンバージョン率や利益が期待できるでしょう。
ディスプレイ広告のメリット
次は、以下のディスプレイ広告ならではの良い点をみていきましょう。
- 視覚的な訴求がしやすい
- より潜在層へアプローチできる
- リターゲティングできる
- クリック単価が低い傾向にある
では、理由をまとめていきます。
視覚的な訴求がしやすい
ディスプレイ広告は画像や動画を使ったバナーを広告として表示するため、テキストのみで訴求するリスティング広告よりも視覚的にユーザーへアピールしやすいです。
自社商品を知らないユーザーにも印象に残るような魅力的な広告バナーを作成することで、より認知度やクリック率の向上が期待できます。
- 自社商品がわかりやすい画像
- 思わずクリックしたくなるようなテキスト
- 見入ってしまうストーリー仕立ての動画
上記のような広告を配信することでユーザーの印象に残り、クリック数を稼げるでしょう。
より潜在層へアプローチできる
リスティング広告も選定するキーワードによっては潜在層へ訴求できますが、ディスプレイ広告はより幅広いユーザーにアプローチが可能です。
リスティング広告は、そもそもキーワードを検索しないと広告が表示されません。そのため、潜在層向けのキーワード選定を行って広告を出稿していたとしても、ほんの少しは自社が扱う商品のジャンルに興味があるユーザーがヒットします。
しかし、ディスプレイ広告は潜在層はもちろん、全く自社が扱う商品のジャンルを知らないユーザーにも広告を表示できるため、キーワード検索をしないような人にも自社商品を知ってもらえます。
ニーズを明確に持っていない潜在層よりも幅広いユーザーにアピールできるのは、ディスプレイ広告ならではの魅力といえるでしょう。
リターゲティングできる
ディスプレイ広告は、一度自社サイトに訪れたことがあるユーザーに向けて広告配信するリターゲティング機能を活用することも可能です。
リターゲティング機能を使えば、自社サイトや自社商品をすでに認知している人に向けて広告表示ができるため、新規客以外にもリピーターなどのコンバージョンも期待できます。
すでに自社を認知しているユーザーは、自社商品に興味がある見込み客の可能性が高いため、自社商品を全く知らない人に向けて広告配信するよりも成果が出やすいでしょう。
クリック単価が低い傾向にある
リスティング広告はキーワードによってクリック単価が異なりますが、ディスプレイ広告のクリック単価は媒体によって異なり、50円〜100円ほどと低い傾向にあります。
幅広いユーザーに向けて広告配信を行うためクリック数が増えますが、クリック単価が低いので広告費がかかりすぎるということはありません。
また、適切なリターゲティング設定や魅力的でわかりやすい広告サイトページを作成することでコンバージョン率を上げられるため、さらに費用対効果を高められるでしょう。
リスティング広告とディスプレイ広告どちらを使うべきか
リスティング広告とディスプレイ広告にはそれぞれに良い点があるため、「結局どちらが自社に向いているの？」と感じる方は多いはずです。
次は、リスティング広告とディスプレイ広告どちらを活用すべきかという点にフォーカスを当てて確認していきましょう。
ターゲットは潜在層？顕在層？
リスティング広告とディスプレイ広告の明確な違いは、ターゲットが異なることです。
多くのユーザーに認知してほしい・潜在層向けの広告ならディスプレイ広告、商品購入や申し込みに繋がってほしい・顕在層向けの広告ならリスティング広告を選びましょう。
そのため、広告方法を選ぶ前にまずは「ターゲットをしっかりと絞っておくこと・ターゲットとなる架空の人物ペルソナを設定しておくこと」が大切です。
ターゲットやペルソナに合わせて、どちらの広告を配信すればよりユーザーに響くか・成果が得られるかを考えてみましょう。
広告は文字が良い？画像がいい？
2つの広告は表示形式が異なるため、ユーザーに対して文字で訴求したいならリスティング、画像でアピールしたいならディスプレイを選びましょう。
ターゲットに合わせて広告を選んでも、わかりづらい・SEO知識のない文章であればリスティング広告での効果は期待できません。
一方広告バナーを作成する際に、印象に残らない・商品の魅力が伝わらない画像であればディスプレイ広告の効果は期待できません。
どちらもターゲットに合わせるだけでなく、広告表示を適切に行わないと成果を上げられないため、自社の得意とする分野を活かして広告を行うのが良いでしょう。
リターゲティングしたい？
一度自社サイトを離れたユーザーやリピーターなどをターゲットに多く含めたいならディスプレイ広告、必要ないならリスティング広告というように選ぶ方法もあります。
リターゲティングは、他社商品と比べるために一度自社サイトから離れたユーザーへ訴求できるため、「競合はたくさんいるが他社よりも自信がある」という場合に活用するのがおすすめです。
しかし、ターゲティングしすぎると「しつこい広告」とユーザーから自社に対して嫌なイメージを持たれかねないため、注意が必要です。
リスティングとディスプレイ、迷ったらアスタノットへ相談しよう
リスティング・ディスプレイ広告の違いを解説してきましたが、専門的な知識が必要だったり適切なターゲティング設定が必要だったりと、プロでなければ難しい点は多々あります。
そこで、リスティング広告とディスプレイ広告どちらで出稿するか迷っている・出稿方法に不安があるという場合は、アスタノットへご相談ください。
アスタノットはリスティング・ディスプレイ広告などのWebマーケティングの専門的な知識を豊富に持っており、ノウハウや実績を活かしてベストな広告方法を提案いたします。
単純に「リスティング・ディスプレイどちらの広告が良いか」だけではなく、どちらの広告でどのようなターゲット・キーワード・サイトが良いかなどもアドバイスしていきます。
そのため、SEOの知識がない・Webマーケティング初挑戦という方でも気軽に広告出稿を行え、広告の成果をしっかりと感じられるはずです。
まとめ
リスティング広告とディスプレイ広告には異なるメリットがあるため、あらかじめ違いを理解してマーケティング戦略やターゲットに合った広告を選びましょう。それぞれの違いを事前に知った上で広告を出稿する方が、広告費用を抑えられたり成果をより感じられたりとたくさんのメリットが得られます。
違いは理解したけれど、「リスティング広告とディスプレイ広告どちらが自社に合っているかわからない」という場合は、お気軽にアスタノットにご相談ください。
広告の案内だけでなく効果測定やデータ作成など広告運営も行っているため、さまざまなアドバイスを提案いたします。
