広告にはさまざまな種類がありますが、近年はweb広告が主流になってきています。しかし、web広告といっても掲載する媒体や課金形式など種類が豊富で、どの広告にしようか悩む場合も少なくありません。そこで今回は、web広告の種類について、特徴や相場費用、SNS広告の詳細なども詳しくみていきましょう。
web広告14種類一覧
まずはweb広告について、14種類の広告方法を一覧でご紹介していきます。主な媒体・課金形式・費用相場をわかりやすく一覧表でみていきましょう。
web広告の種類 | 主な媒体 | 課金形式 | 費用相場 |
リスティング広告 | GoogleYahoo! | クリック課金 | 月20〜50万円 |
ネイティブ広告 | popInOutbrain | インプレッション課金 | 1,000回表示するごとに400~800円 |
ディスプレイ広告 | GoogleYahoo! | クリック課金インプレッション課金 | 1クリック20〜100円1,000回表示するごとに400〜600円 |
リターゲティング広告 | GoogleYahoo! | クリック課金インプレッション課金 | 1クリック50〜100円1,000表示するごとに50〜100円 |
リワード広告 | Google AdMobLINE広告ネットワーク | 成果報酬 | 1インストール70〜80円 |
アドネットワーク広告・DSP | GoogleディスプレイネットワークYahoo!ディスプレイネットワーク | クリック課金インプレッション課金 | 1クリック10~100円1000回表示するごとに10円〜500円 |
メール広告 | MAG2NEWSマイナビニュース | クリック課金配信課金 | 1クリック300~800円HTML形式のメール1件10〜40円 |
アフィリエイト広告 | バリューコマースJANet | 成功報酬 | 月3〜5万円 |
純広告 | Yahoo! ロイター | 期間保証インプレッション課金 | 月50〜150万円で期間保証PVの想定数×20〜200円 |
記事広告・タイアップ広告 | マイナビニュース現代ビジネス | PV保証掲載期間 | 月100〜200万円 |
動画広告・YouTube広告 | YouTube | 視聴課金クリック課金インプレッション課金 | 1再生3〜20円 |
デジタル音声広告 | Spotifyradiko | 聴取課金 | 1本数千〜10万円 |
インフルエンサー広告 | TwitterInstagramTikTok | クリック課金インプレッション課金 | フォロワー数×2~4円 |
SNS広告 | FacebookTwitterInstagram | クリック課金インプレッション課金 | 月20万円〜 |
広告ごとに課金形式が異なり、相場費用も幅広くなっています。では、それぞれの広告の特徴や仕組み、出稿の仕方などをより詳しくみていきましょう。
リスティング広告
リスティング広告は検索連動型広告ともいい、webサイトでキーワード検索をした際に検索ページの上部や下部に表示されるよう設定するもので、キーワードに対して広告を出稿します。
キーワードを検索した人にしか表示されないため、広告の商品を必要としているユーザーにピンポイントに表示でき、広告を出してすぐに効果を感じやすいのが特徴です。
ターゲットは商品の購入や利用をより現実的に考えている顕在層のため、ページをクリックさせるだけでなく購入や利用へも繋げやすいです。
広告の出し方は、出稿したい媒体のアカウントを開設して広告配信条件・オプション・予算を設定、審査に通れば広告掲載がスタートできます。
ネイティブ広告
コラムページの下部などに表示されているのがネイティブ広告です。ページ内に溶け込んでおり、画像やタイトルでユーザーを惹きつけクリックを促します。自然な広告表示のため、広告を嫌う一定のユーザーにも刺さりやすく、潜在層を引き込みやすいのが特徴です。
ネイティブ広告はインプレッション課金形式で、広告を表示させるだけで収益が得られます。1,000回表示させるごとに400〜800円ほどかかり、月に30万円ほどで収益が得られることが多いです。
出稿方法は、広告媒体に登録し設定を行ってYahoo!などのサイトへ配信していきます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、webサイトのページ内に画像とテキストなどのバナーを表示させるものです。画像や動画をバナーに使用することで、サイトを訪れた人の目に留まりやすく、クリックを促します。
特定のキーワードで検索しなくてもサイトに訪れた人全員に表示させられるため、顕在層だけでなく潜在層へも宣伝ができます。
出稿の仕方はGoogleやYahoo!にアカウント登録を行い、広告管理画面から広告として使用したい画像を設定すればOKです。
リターゲティング広告
今までにサイトを訪れたことがある人に向けて広告表示を行うのがリターゲティング広告です。広告の仕組みとしては、訪れたユーザーの情報を覚えておく機能Cookie(クッキー)を活用して、配信を行っていきます。
サイトに訪れた人の情報を得られるようにタグを設定し、そのタグにヒットした特定のユーザーへ広告を表示していきます。
ユーザーの情報はサイトを訪れただけなのか、商品を購入したのかなど細かくわかるため、潜在層・顕在層どちらかのみに広告を配信するなどのターゲティングも可能です。
リワード広告
お試しプレイや動画を最後まで視聴するなどの条件を満たすと、報酬付与がある広告をリワード広告といいます。アプリゲーム中や動画視聴中によく目にする広告で、ユーザーは報酬目的で広告を見ますが、最後まで見ないと報酬を得られません。そのため、他の広告よりもじっくりとユーザーに目にしてもらいやすいです。
出稿方法は、さまざまなアプリに広告を流せるアドネットワークに登録するだけと簡単ですが、課金形式は成果報酬形になります。ユーザーが商品の購入・利用をしない限り収益は出ませんが、広告をしっかりと目にしてもらいやすい分、商品購入に繋がりやすいです。
アドネットワーク広告・DSP
複数の媒体に同じタイミングで出稿できるのがアドネットワーク広告です。他の広告は、媒体ごとに1つずつ登録して出稿しなければなりません。しかしアドネットワーク広告は、複数の媒体が1つのグループになっているアドネットワークを活用することで、1つずつ手続きをしなくてもさまざまなサイトに広告を掲載できます。
アドネットワーク広告は、ターゲットを決めずに幅広い人に対して広告表示をするのに向いており、ユーザーを限定しない商品の広告に向いています。
DSPは広告自体を指すのではなく、広告を掲載するまでに活用するツールのことです。
アドネットワークのように複数のサイトに掲載が可能ですが、DSPは配信するユーザーをターゲティングするのに向いており、広告に合った媒体・ユーザーに対して掲載ができます。
メール広告
ユーザーから得たメールアドレスに対して広告を配信するのがメール広告です。メール広告は、ピンポイントなターゲットに商品の宣伝をしやすいのが特徴で、配信するユーザーが限定されています。以前商品を購入した際にアドレスを登録してくれたお客さんへ、同じお店から違う商品の宣伝をする際などに使われることが多いです。
元々そのお店で商品を購入したことがある人に向けて広告を掲載することが多いため、広告を嫌がらずに読み込んでもらえる可能性が高いでしょう。
アフィリエイト広告
クリックや表示だけでは収益に繋がらず、広告に掲載されている商品の購入・利用・申し込みなどのアクションが起きたときに収益化するのが、アフィリエイト広告です。
出稿方法は、広告を掲載する媒体主のアフィリエイターと契約して広告を出してもらう方法と、ASPという広告仲介業者に登録してアフィリエイターに宣伝してもらう方法があります。登録は簡単で月3〜5万円で始められるため、手軽に広告出稿が可能です。
純広告
媒体と契約して費用を支払い、webサイトの広告枠に広告を掲載することを純広告といいます。サイトのトップページやニュースのページ下部などに掲載されることが多く、不特定多数の人に見てもらいやすいです。
媒体と契約して費用を支払うだけで簡単に多くの人の目に留まる広告を出せるため、ターゲティングが不用な商品の宣伝に向いているでしょう。
課金形式は広告の契約期間は期間保証式やインプレッション課金方式など、媒体や設定によってさまざまです。
記事広告・タイアップ広告
ニュースやブログなどのページ下部にコラム記事のように掲載され、記事内で自然に申し込みに繋げるのが記事広告・タイアップ広告です。
少し費用は高いですが、広告というイメージが弱く読者を自然に誘導できる広告の1つで、潜在層・顕在層問わず広告を嫌っているユーザーにも読み込んでもらいやすいのが特徴です。
広告の出し方は、掲載したいwebサイトなどのメディアに広告出稿の依頼を行って掲載してもらいます。ページのどの部分にどのように掲載するのかなどは、打ち合わせで細かく決めていきましょう。大型メディアの場合は、広告代理店を通して出稿できることが多いです。
動画広告・YouTube広告
動画を使用した広告で、YouTubeなどの動画を視聴している人に向けて広告を流します。
YouTubeでの広告の出し方は、まず広告動画をYouTubeへアップロードし、Googleのキャンペーン設定から動画を選択・設定すればOKです。広告を流すターゲットは細かく設定でき、年齢・地域・興味の他に特定のチャンネルを指定して流すことも可能です。
広告についてはスキップが可能な長めの広告やスキップ不可の短い広告など、広告内容に合わせてさまざまなパターンで設定できます。
広告が表示されるだけで課金されるインプレッション課金や2秒以上の再生で課金される視認範囲のインプレッション課金など、課金形式も複数あります。
デジタル音声広告
ラジオや音楽配信サービスなどで流れる音声のみの広告をデジタル音声広告といいます。
配信したい媒体を選んだら、広告音声を登録すると審査が始まります。審査に通れば配信が開始されるシステムです。
デジタル音声広告は他の広告と異なり音声のみの宣伝になるため、短くわかりやすい音声を準備することが大切です。
インフルエンサー広告
InstagramやTwitterなどでたくさんのフォロワーがいるインフルエンサーに、宣伝を依頼する広告のことをインフルエンサー広告といいます。SNSを1回投稿する際にフォロワー数×2~4円の費用がかかるため、フォロワーが多いインフルエンサーに依頼するほど費用が高くなります。
しかしフォロワーが多いほどたくさんの人の目に留まりやすいため、効果も得られやすいでしょう。広告出稿方法は、インフルエンサーに広告を投稿してほしいと依頼するだけのため手軽にできるのも特徴です。
SNS広告
SNS広告はさまざまなプラットフォームに配信する広告のことで、下記の媒体に配信が可能です。
- LINE
- TikTok
広告出稿の際に設定したターゲットに向けて、「あなたにおすすめ」などといった表示で配信されます。
SNS広告のそれぞれの特徴や広告の出し方について、次の項目でより詳しくみていきましょう。
SNS広告の主な種類
SNSで配信する広告にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。SNSによって利用している年齢層などが異なるため、媒体の特徴を知って広告を配信しましょう。
ここでは、FacebookやTwitterなどSNSの主な種類をご紹介していきます。
Facebook広告
Facebookのストーリーズやフィードに載せられる広告のことをFacebook広告といいます。26億人以上のユーザーがいるFacebookは、幅広い世代や多くの企業が利用しており、ターゲティングが細かくしやすいのが特徴です。
Facebook広告は、FacebookだけでなくInstagramやMessengerでも広告を流すことができるため、Facebookを利用していない若者向けにも宣伝ができます。
出稿の仕方は、広告用アカウント・キャンペーンを作成し、「オーディエンス」からターゲティングや支払い方法を設定、タグを発行して完了です。
Twitter広告
Twitterの検索結果画面やタイムラインに表示する広告をTwitter広告といいます。10代20代を中心としたユーザー展開で、ユーザーに刺されば拡散が早いのが特徴です。広告の量はそこまで多くなくても、リツイートで拡散する量が多ければ、広告の費用対効果はより高まるでしょう。
ツイートのみ・画像+ツイート・動画+ツイート・複数枚の画像または動画など、出稿フォーマットはさまざまです。
出稿方法は簡単で、Twitterでツイートした内容を選択し、アクティビティから「ツイートを広告に使う」をクリックして設定を行い出稿します。ターゲティングのオプションは細かく設定でき、5,000円から出稿が可能です。
Instagram広告
Instagram内でフォローしている人が投稿しているように、おすすめの記事として表示できるのがInstagram広告です。ストーリーズ・リール・投稿などを順に見ていると現れ、ターゲットに合わせて表示できるため、クリックや申し込みを促しやすいのが特徴です。
Instagramは10〜30代の比較的若い人向けなイメージですが、近年は40〜50代も多く利用しているため、幅広い世代にアプローチできます。
InstagramはFacebook社が運営しているため、出稿の方法はFacebookに登録するところから始まります。
FacebookとInstagramのアカウントを連携させ、Facebook広告と同じようにオプション設定を行えば広告出稿が可能です。
line広告
年間1億人近くの人が利用するLINEで広告を配信するのがLINE広告です。多くの人が毎日利用しており、SNSを使わない人もLINEだけは利用しているという場合も少なくありません。
ホームに掲載するバナーやVOOM(タイムライン)に表示させる広告など、全部で14種類の広告方法があるため、ターゲティングや配信方法をしっかりと決めて出稿しましょう。
広告の出し方は、LINEのビジネスIDを作成するところから始まります。アカウントを作成したらタグ設置・キャンペーン作成・配信設定を行って広告出稿ができます。
広告方法の他に課金形式も複数あるため、細かくオプション設定を行いましょう。
tiktok広告
TikTok利用者は10代〜20代が多く、他のSNSよりも若者向けの広告がおすすめです。TikTokに掲載する広告にも複数の種類があり、掲載できる場面や費用がそれぞれ異なります。
アプリ起動時や他の投稿と同じように掲載するなど、配信場面を選ぶことでターゲットが変わるため、配信場面は広告内容に合わせて選びましょう。
出稿方法は、TikTokに広告アカウントとビジネス情報を登録し配信動画を作成。審査に通れば広告が配信されます。TikTokは他のSNSに比べてさらっと目を通す人が多いため、短時間でインパクトのある動画を広告に使用しましょう。
自社にとって最適なweb広告を選ぶポイント
たくさんの種類があるweb広告ですが、どの広告でどの媒体を使用すれば良いのかと迷う場合も少なくありません。自社にとって最適なweb広告とはどれなのか、次は広告出稿の際に選ぶポイントをご紹介します。
広告を出す目的と目標を明確にする
web広告を出す際は、広告を出すのはどういった目的なのかや辿り着きたい目標を明確にすることがとても重要です。「商品の購入や利用に繋げたい」というだけでなく、「いつまでに何件・費用はいくらまで」というように細かく目的や目標を出していきましょう。
目的や目標を細かく出すことによって、出稿するweb広告を絞ることができます。まずは認知拡大から行うなら潜在層へインプレッション課金制の広告を、顕在層の申し込みをさらに促したいなら成功報酬型を選ぶなど、どの広告に出稿するかが決めやすいです。
各広告の特徴を知る
たくさんの種類があるweb広告ですが、それぞれ特徴が異なります。
- 掲載される媒体
- 掲載方法
- 課金形式
- 相場費用
上記の内容を把握しておけば、自社広告の目的・目標に合ったweb広告を選びやすいです。
媒体によってユーザーの年齢層なども異なってくるため、各広告の主なユーザー層や利用者数も知っておくと良いでしょう。
最適なweb広告を選択する
目標・目的だけでなくターゲットを明確にしておくこともとても大切で、細かくターゲティングすることにより最適なweb広告を選択できます。
各広告の特徴を活かせる広告を選び、出稿だけでなく継続的に管理することも大切です。ターゲティングは間違っていないか、課金形式は変えなくて良いかなど、これまでの傾向を見て分析・判断・改善を行いましょう。
web広告に関するお悩みはアスタノットへ
「種類がありすぎてどのweb広告を選べば良いかわからない」
「目的や目標は出したけど広告出稿する媒体に迷う」
という悩みを持つ企業担当者は少なくありません。広告は出すだけではなく、収益化しないと損をしてしまうため、ある程度の知識が必要です。
広告出稿をしたいけど悩む・迷うという方は、広告運用の代行会社「アスタノット」に依頼してみてはいかがでしょうか。
広告の出稿だけでなく、継続的な運用・詳細な分析も行うため、収益化にも繋がりやすいです。アクセスの観測や比較、レポート作成を行ってくれるサービスもあり、広告出稿初心者でもわかりやすいでしょう。
まとめ
web広告にはたくさんの種類があり、さらに課金形式や配信方法などそれぞれ枝分かれしています。
広告は配信する媒体やターゲットが異なるだけで収益に大きな差が出るため、ご紹介してきたweb広告の一覧表を見て、自社商品に合った広告を選択しましょう。
種類が多すぎてどの広告が最適かわからないという方は、ぜひ一度アスタノットにご連絡ください。